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■2014/07/04(金) 541 国際調査から見える「不適当な日本語訳」と「学習指導力格差」
 報道によると、経済協力開発機構(OECD)は、このたび主な先進国の中学校教員の勤務環境などの国際調査結果を発表しました。この調査によると、残念ながら日本の教員は、調査対象国34カ国の中で指導への自信が最も低く、逆に勤務時間は最も長かったということです。又、ICT(情報通信技術)教育を利用する割合も低かったようです。

 この国際調査は、2008年に続き2回目で、日本は今回初参加、全国から抽出した国公私立中学校192校の教員3,484人と校長から回答を得た結果だということです。この調査項目における注目点は、「勉強にあまり関心を示さない生徒に動機付けをする」が日本は21.9%で、34カ国平均70%の3分の1以下の結果という点です。世界の国々の勉強内容や方法はバラエティに富んでおり、必ずしも日本の教育方法とは同じではありませんから、単純に比較はできませんが、大変ショックな数字です。

 又、「生徒の批判的思考を促す」という項目についても34カ国平均80.3%に対して、日本は15.6%ということで、これは世界の4分の1以下という結果になったようです。ところで、この「生徒の批判的思考」とは何でしょうか?英語で言えば「クリティカルシンキング」となりますが、例えば、ひとつのテーマについてAという意見があるとすれば、本当にAだと言えるのか?ひょっとしたら違う見方Bや考え方Cがあるのではないか?と物事を多面的に見て考えるということです。

 要するに、ひとつの意見をうのみにせず、本当にそうか本質的にじっくりと考えることですから、人間が生きる上で非常に大切な思考法なのです。しかし、なぜか批判的思考という本質とは違う日本語訳になっている為、物事を何でも批判的にとらえるような悪いイメージをうえつけてしまい、今日まであまり国語・日本語として普及しているとは思えません。

 私は、これだけ生きる上で重要な考え方のことばでありながら、今日まで適切な日本語訳にしていないことが、日本人のしっかりと考える力を阻害してきた一因だと考えています。もし訳すなら、「本質的思考」、「多面的思考」と訳せばその重要性は多くの日本人に伝わり、重要なことばとして今まで国語科をはじめとして日常的に使われてきたかもしれません。

 このように、人生を生きる上で大切なことばや考え方を不適当な日本語訳で多くの国民に浸透させていないとすれば大変不幸なことだと思います。では、なぜ生徒の本質的、多面的思考を促すことが先程の数字の通り世界と比べてできていないのか?という点ですが、先程の日本語の訳し方の問題や、やはり過去から続いている暗記重視、受け身的な学習法が影響しており、いまだに十分改善されていないのではないかと思います。

 生徒ひとりひとり自分がどう考えるか?という思考力、つまり本質的・多面的思考力を養えるような学習法に変える為には、各教師の意識改革や指導法の改革・確立も強く求められているのだと思います。そういう意味では、539のブログで述べた今後の反転授業の普及に大いに期待したいところです。

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