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■2010/10/08(金) 346 常用漢字改定は文科省の愚策!
 先日、2012年度から中学・高校で改定常用漢字の指導を始めるという文部科学省の発表がありました。この改定で、現在の2136字から196字が新たに追加されることになりました。読みについては、中学1、2年のそれぞれに50〜100字程度の漢字を指導し、残りを中学3年で指導するとのこと。書きについては、高校で指導するが、その漢字の選択は各学校の判断に委ねるとのことです。そして、2015年には高校や大学の入試に追加の196字を出題しても良いことになりました。これについて、大阪府内の府立高校の教諭は、「どこまで教えればいいのか」と戸惑いを見せているといいます。なぜなら、「入試で出題される可能性がある以上、全ての常用漢字を書けるようにする必要があるのではないか、生徒も教諭も負担増になるのは間違いない」というのです。
 今回の追加には、うつ病の「鬱」や、語い力の「彙」といった大変難しい漢字が入っており、本当にこんな漢字を書く必要があるのか?と私は疑問に感じています。お互いに大人がひらがなを使えば充分にわかるものを、わざわざ貴重な時間を使ってその訓練をさせることにどれだけの意味があるのでしょう。ましてや数年前、普通の漢字さえ読めない総理が大きな話題となった国です。
 こんな難しい漢字を書く訓練よりも、国語にはよほど重要な学習があるはずです。例えば、ひとつのことについてしっかりと話し合う時間、ひとつのことを丁寧にわかりやすく説明する力を養う時間、作文や小論文の練習の時間など、やまほど国語には日本語に関する重要な学習があります。このような重要なことにしっかりと時間をとらず一般生活で書けなくても良いような難しい漢字練習に時間をかけるとは、文科省は国語及び日本語の本来の生活上の重要性がまったくわかっていないのでは?
 言うまでもありませんが、国語、日本語は社会生活や仕事において最も大切な基本となるものであり、議論力や説明力は不可欠なものです。これら、社会に必要な国語力に時間をかけず、使わないような漢字訓練に時間を使うというのは、文部科学省及びその専門家会議がこれからの子ども達が社会を生きる上で国語科として何が必要か、その項目や優先順位がわかっていないとしか思えません。ましてや、前述の大阪府の教諭のように、入試に出るからその為の漢字訓練に時間をかけようとするなど、テストの為に国語を勉強するという本末転倒の考え方だと感じます。結局、この教諭は納得できないまま入試の為に国語教育をしていることになるわけです。このように、国自体が学校の国語教育で何が重要かを認識せずに、時間やお金を無駄遣いしているのです。
 今、若者達が就職で苦労しているのは、面接が苦手、作文や小論文が書けない、うまくコミュニケーションがとれないというのが大きな原因です。つまり、いまだに高校3年までの国語教育が社会に出る為に必要な教育になっていないということがこの国の大問題なのです。今回の漢字の追加は、まさに世の中の状況と国語の学習内容の優先順位がわかっていない机上の空論の方々が行なった愚策の象徴だと私は考えます。

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