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■2020/09/04(金) 636 安倍政権の終えんと民主主義 |
2012年12月に民主党政権から自公政権へと移り、第二次安倍内閣が発足してから約7年8ヵ月。8月28日、ついに退陣するとの記者会見が開かれました。なぜ今退陣なのか?の理由については、「病気と治療を抱え、体力が万全ではない苦痛の中、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならないので辞職するとのことです。
この、「大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない」の文言は、今まで政治判断を誤っていないのでというニュアンスや、結果を出してきたのでというニュアンスを感じさせる絶妙な印象をもたせるレトリックとなっています。よく政治家が、何かトラブルが発生した時、「〜が事実だとすれば極めて遺憾である」という決まり文句を使いますが、これとよく似ていて、これは「事実ではないと思うが」というニュアンスを含んでいます。つまり、事実かどうかを明確に述べないで相手をはぐらかす手法のひとつです。
このように、いかにも自分の主張を述べず、自分の態度や成否、問題の未解決な点などを国民にしっかりと明らかにせず、多くの国民に悟られないような表現を使うことが多いのですが、今回の退陣理由にも私はこの手法を感じてしまいます。確かに、病気や治療の問題は大変ではありますが、よくメディアに取り上げられている森友問題、加計問題、桜を見る会の問題の3点セットを始め、他にも納得のいく説明がなく保留になって解決していない問題はあります。例えば、アベノマスク導入経緯問題、コロナが収束していないにも関わらず強行したGoToトラベルキャンペーン問題、コロナ流行時のPCR検査数の少なさへの説明不足問題、黒川検事長問題、河井夫妻資金投入問題、黒い雨訴訟控訴問題など数多くあります。現在、総裁選の状況は菅官房長官が有力としてあげられており、記者会見で森友、加計などの問題を記者から追及されても「すでに解決している」との答弁。国民の多くは納得いく答えをいまだに聞いていないと感じているにも関わらず、解決していると言い切る点は安倍総理と同じ不誠実な態度だなと理解せざるを得ません。そこには反省もなく、本質的な信頼も生まれないでしょう。
今回の総裁選にしても、相変わらず派閥の力学で内々で決まったり、国民の政治に対する信頼がなくなり、ひとつひとつの発言に誠実さを感じなくなっているとすれば、もはや健全な「民主主義」ということばは存在しないでしょう。民主主義は、国民が主役であり、その国民が信頼できる政治家に国民の生活や安全を委任しチェックしながら任せるという前提ですから、そもそも政治家をチェックした上で信頼できなければ民主主義ということばも成立しません。今後、一日も早く国民が信用できる政治家が登場し、本来の意味の民主主義が日本に復活することを願うばかりです。 |
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